LPガス家庭用周知文書
LPガスをご家庭でお使いになるお客さまへ
本内容は液化石油ガス法に基づき、ご家庭への周知事項となります。LPガスを安心・快適にお使いいただくために、LPガス及びガス機器等について正しいご理解を頂く事が大切です。
ガス機器の正しい使用方法、お手入れ方法、保管方法などは機器の取扱説明書をご確認のうえ、正しくご使用ください。
日頃お使いになるガス機器の安全管理と点検・調査について
『供給設備』とは
容器からマイコンメーターまでは、供給設備と呼ばれ、この部分は弊社が責任をもって安全管理します。
『消費設備』とは
マイコンメーターの出口からガス機器まで(メーターのない場合は容器からガス機器までは消費設備と呼ばれ、法律上の管理責任はお客様にあります。
点検・調査について
皆様の安全・安心のため、弊社または弊社からの委託業者(①バルク貯槽充填が該当)が法律(液化石油ガス法)に基づき、次のような点検・調査を行います。
① LPガス容器交換またはバルク貯槽充填のつど
LPガス容器、調整器、容器バルブ、ガス供給管などの外観点検。
② 1年に1回以上
地下室等の配管からのガス漏れ調査など。
③ 4年に1回以上
調整器の機能点検、配管のガス漏れ調査、ガス機器や給排気設備等の調査など、ガス設備全般についての点検・調査。
点検・調査の結果、改善を指摘された設備については、改善や機器の交換などを行って下さい。
LPガスの性質
LPガスの性質を理解することは、安全・安心に利用することに役立ちます。
① 空気よりも重い
LPガスは空気よりも重いため、漏れると低い場所に溜まる性質があります。もし、ガスが漏れたら特に下の方の風通しを良くしてガスを屋外に追い出しましょう。
② ニオイがつけてある
LPガスそのものは無色無臭ですが、漏れたときに分かるようにガス特有の臭い(異臭)をつけてあります。
③ 燃焼には空気が必要
LPガスが燃焼するためには空気(酸素)が必要です。室内でガスを使用するときは十分に換気をしてください。換気が不十分な場合は、不完全燃焼を起こしCO(一酸化炭素)が発生しますので十分注意してください。
④ 液化した状態で容器(ボンベ)に入っている
LPガスには圧力をかけて液化した状態でLPガス容器(ボンベ)に入っています。
⑤ クリーンなエネルギー
LPガスは環境負荷が相対的に小さく、クリーンなエネルギーであると位置づけられています。またLPガスには人体に有害なCO(一酸化炭素)は入っていません。
小型瞬間湯沸器、ガスストーブ、自然排気式風呂がま等をご使用のお客様へ
必ず換気(給気と排気)してください。
※CO(一酸化炭素)は無色無臭で極めて毒性が強いです。
※過去に換気不足等により、CO(一酸化炭素)中毒を起こし、死に至った事故事例があります。
室内でガス機器を使用するときは、換気扇を回したり、ときどき窓を開けて十分に換気をしてください。(冷暖房中にも換気を忘れずに。)
ガスの燃焼には、空気を必要とします。換気が十分に行われないと、酸素不足により不完全燃焼を起こし、有害なCO(一酸化炭素)が発生する恐れがあるため、たいへん危険です。
点火時やご使用中に火が消える場合は、安全装置が作動している可能性がありますので、再点火は行わないで、直ちに使用を中止し、弊社までご連絡ください。
【小型瞬間湯沸器】
小型瞬間湯沸器をお風呂に使ったり、シャワーとして使用することは絶対におやめください。
排気のフィンが、ほこりなどで目詰まりしていないか確認してください。
小型瞬間湯沸器についてはガス機器メーカー様よりご案内があります。詳しくはこちら(パロマ)からご確認下さい。
【自然排気式風呂がま】
自然排気式(煙突の付いたもの)の風呂がまをご使用の際は、換気扇を使用しないでください。
(気圧の変化により排ガスが逆流してCO(一酸化炭素)中毒を起こすことがあります。)
排気筒がこわれていたり、鳥の巣などでふさがれてしまうと適切な排気ができなくなります。こまめに点検しましょう。
ご要望により、CO点検を実施いたします。なお、CO点検で異常があったガス機器は、直ちに交換してください。不完全燃焼防止機能が付いていないまたは老朽化したガス機器は、早めに交換してください。
ガス漏れ警報器の使用上の注意点
- 警報器が適正な位置に設置されているかを確認しましょう。
- 警報器の電源プラグは常時コンセントに差し込んでおきましょう。特にガス警報器が鳴った場合には原因が不明なままコンセントを抜かないでください。
- 警報器の周りに物を置かないようにしましょう。
- 警報器が交換期限内のものかを確認しましょう。
※共同住宅、学校、病院などの人が多く集まる施設、地下室等に燃焼機器が設置されている場合には、原則として法律によりガス警報器(LPガス用)の設置が義務付けられています。
料理時の注意点
- 点火・消火は必ず目で確かめてください。
- ガス機器の近くに、燃えやすものは置かないでください。
- マッチ等にて点火する場合には、マッチ等を先に点火してから器具栓を開いてください。
- 風や煮こぼれで火が消えたり、天ぷらを揚げているときに、鍋の中の油に火が着くことがあります。ガスを使っているときは、その場を離れないようにしてください。
- ガスを使っているときは、着衣への着火にご注意ください。
※やむを得ずその場を離れる場合は、火を消して安全を確認してください。
燃焼確認の注意点
ガスをお使いのときは、炎は必ず「青い炎」でお使いください。赤っぽい炎は不完全燃焼をしている炎です。
不完全燃焼(赤火)
完全燃焼(青火)
ガス機器のお手入れ
ガスこんろなどの目詰まりは、不完全燃焼の原因となります。ときどきブラシなどで掃除をしてください。
ガス機器(こんろなど)のお手入れなどで、ネジなどを取り外す必要がある場合は、ご自身でお手入れせずに必ず弊社へご連絡ください。
ガス機器接続の注意点
- ガス栓に適合するLPガス用ゴム管または専用ホースを使用してください。
- ガスもれ防止のため、湯沸器や風呂がまなどの固定式のガス機器とガス栓の接続にゴム管を使用することは禁止されています。
- ゴム管は、過度に長いものを使用しないでください。
- ゴム管は、ガス栓の赤い線のところまで差し込んで、ホースバンドでしっかりととめてください。
- ゴム管は、物かげを通したり、折り曲げたりしないでください。
- 三又は危険なので、絶対に使用しないでください。
- ゴム管はときどき点検し、ひび割れや焼け焦げなどの発生しているゴム管は使用しないでください。ゴム管からのガス漏れの点検は、石けん水を塗り泡がでるかでわかります。(泡が出た場合は、すぐに新しいゴム管に取り替えてください。)点検後はきれいに拭き取ってください。
ガス栓の注意点
- ガスをお使いになる時は、ガス栓を全開にしてお使いください。また、お使いにならない場合は、完全に閉めてください。
- 外出するときやおやすみ前には、ガス栓、器具栓が閉まっていることを確認してください。
- 配管やガス栓をアースの代わりに使用しないでください。
- ガス機器(こんろなど)に接続されていないガス栓は、絶対に開けないでください。
(ガス栓カバーやゴムキャップの装着が有効です)
小型容器の取扱いについて
- 容器が倒れないよう、平らな場所に置いてください。
- 直射日光や火気を避けてご使用ください。
- 使用後は、必ず容器バルブを閉めてください。
- 容器は、火の気のない風通しの良い所に保管してください。
- 不要になった容器は、必ず弊社に返却してください。
こんなときは弊社までご連絡ください。
- ガス設備の工事や新しくガス機器を取り付けるとき、または取りはずすとき。
- 新築・改装・転居などで、新しくLPガスを使うとき、またはやめるとき。
- ストーブなどの季節的機器で、取付・取外しが困難なとき。
- 長期間使用していないガス機器を使用するとき。
- 台風・洪水等の災害で容器やLPガス設備が浸水したとき。
- 容器が転倒したとき。
※配管、風呂がま、湯沸器、煙突などにかかる工事を行うときは、法律上の資格が必要です。
※風呂がまや湯沸器の中には給気口や排気設備が必要な機種があります。
ガス以外の工事(リフォーム、住宅塗装工事、水道工事など)によるガス管損傷の事故が起きています。ガス以外の工事を行うときは必ず弊社までご連絡ください。
ガス機器をご使用の際はご確認ください。
- LPガスには、必ずLPガス用ガス機器をご使用ください。
- 都市ガス用ガス機器は使用できません。
- ガス機器は、取扱説明書をよく読んでから、正しくご使用ください。
新しくガス機器をご使用の際は、LPガス専用のガス機器であることを確認してください。
※LPガス用ガス機器には右のような表示があります。
ガス機器には寿命があります。10年たったら点検・取替を!
ガス臭い場合やもしもガスが漏れたら!
「ガスのニオイに気づいたら」
「ガス警報器が鳴ったら」
<火気は絶対使用しないで>
室内の火は全部消してください。
コンセントやスイッチに触れないでください。
<ガスを外に追い出して>
戸や窓を大きく開けてください。
すべてのガス栓、器具栓を閉めてください。
容器バルブも閉めてください。
弊社までご連絡ください。
災害時の対策は…
自分の身を守りましょう
地震のときは
揺れがおさまってから、ガス栓・器具栓を閉め(火をすべて消し)、揺れが大きかった時は、屋外の容器バルブも閉めてください。
台風・洪水に備えて
ご家庭の容器にぐらつき等の不安がある場合は、弊社にご連絡ください。
容器やLPガス設備が浸水した場合や容器が転倒などした場合は弊社までご連絡ください。
容器バルブの閉め方
非難するときはガス栓を閉め、容器バルブを閉めましょう。容器バルブを閉めるときは時計と同じ右に回すと閉まります。
※再びガスをお使いになる際は、必ず弊社までご連絡の上、点検を受けてからお使いください。
マイコンメーターの復帰方法
復帰ボタンを押してすぐ離す。そして、約1分間待つ。
- 器具栓と未使用のガス栓をすべて閉めてください。
- ガスメーターの復帰ボタンを押してください。
- ※ボタンにキャップのあるタイプもあります。
- 赤いランプと液晶が点滅します。
- ガス漏れがないかマイコンメーターが安全確認を行いますので約1分間お待ちください。
- 異常がなければ、赤いランプの点滅と液晶の文字が消えます。
- これで復帰が完了となりますので、開栓してお使いください。
※復帰しない場合は、復帰を繰り返さず弊社までご連絡の上、点検を受けてください。
安全装置付きのガス設備・ガス機器について
マイコンメーター
ガス漏れなどガスの流れや圧力などに異常があった場合、マイコンメーターが自動的にガスを遮断します。
- マイコンメーターには、ガスを使用中に大きな地震(震度5相当以上)があった場合には、ガスを止めるなどの保安機能が搭載されています。
Siセンサーコンロ
すべてのバーナーに安全センサー(立消え安全装置・調理油過熱防止装置・消し忘れ消火機能)を搭載したガスこんろです。
- 立消え安全装置は、煮こぼれや吹きこぼれ、強風など火が消えた時、自動的にガスを止めます。
- 調理油過熱防止装置は、センサーが鍋底の温度を感知し、約250℃になると自動的に消火して油の発火を防ぎます。
- 消し忘れ消火機能は、消し忘れても、点火後一定時間が経過した時点で自動消火します。
集中監視システム
お客様のLPガスの利用状況を24時間365日休みなく見守り、異常を感知したら適切な措置(保安センターまたは弊社から連絡が入るなど)を行うシステムです。
ガス漏れ警報器
ガス漏れをすばやく感知し、ブザーや音声で知らせます。
CO中毒事故防止対策に!
CO警報器
不完全燃焼で発生したCO(一酸化炭素)を感知し、ブザーや音声で知らせます。
不完全燃焼防止付き小型湯沸器
不完全燃焼が発生した場合、ガスを自動的に止めます。
※不完全燃焼防止装置の付いてない小型湯沸器は、不完全燃焼によるCO(一酸化炭素)中毒事故が発生する可能性がありますので早めに交換してください。
屋外設置式の給湯器
屋外の空気を使って燃焼し、排ガスも屋外に排出するため、不完全燃焼対策に有効です。また、省エネ性能にも優れています。
住宅用火災・CO・ガス警報器
住宅用火災・CO(一酸化炭素)警報器にガス警報器を加えたものはより安全です。
火災・CO(一酸化炭素)・ガスもれを感知し、ブザーや音声で知らせます。